第79回 ♬冒険の旅に♬
この夏もなんとかやり過ごせた。暑さを言いわけにしなかったあれやこれを、毎日、ひとつずつ行う。衣替え・カウンターの片づけ・玄関の掃除。ワンコの道具洗いやスニーカーのシミ取りや布団洗いなども、さわやかな風が吹く今のうちに、やっとかなきゃ。
でも、洗濯機は「急に酷使された」と感じたのか、6年目にして止まった。ガガガーと全身を震わせ、注水口からくじらみたいに水を吹いた。
さーて、どうしたものか・・・
まあ、とりあえず空腹を満たすべくご飯を食べよう。冷蔵庫で縮んだ焼き鮭を具におにぎりだ。
秋は美味しいものもたくさんある。今年は秋刀魚!古くなったトースターを捨てる覚悟で毎日のように焼いた。ご覚悟ならずトースターは今も健在なんだけどね。
芋・栗・南京もワンコと一緒によく食べた。そのせいかワンコのおならも聞いた。「えっ」ワンコを見ると「あんたは、しょっちゅうやん」と言いたげに飼い主を睨む。ご、ごめん。
旅にも出た。
ホテルを予約するときには、写真や見取り図をみて空想する。でも、部屋にドッグカートが入るか、ドアの開閉が自分でできるか?などわからない事も多い。わからないことを思っても楽しくはない。不安になるだけだ。だからなのか、情報を得ようとパソコンに向かうと、行ってもいないのに、旅帰りのお疲れ気分になる。息子には「安上がりでええやん」と笑われる。加えて「おかんって、情報の力をうまく使えんよなあ。動けぬ身では、なによりも致命的やん」とくる。
うっせーえーわ。実家にも帰ってこない息子夫婦なんてこっちが置き去りにしてやるぅ。
フンフンフンっと鼻を鳴らし、カートに鞄と番犬を積んでGO! go-go―。
海外旅行経験者の友人によると、スマホと財布は身に着けての移動が鉄則の国が多いらしい。そんな中で、他人様の善意を信じて、よろよろと出かけてしまえるのだから、日本は安全で優しい国?だと思う。
60歳からの下り坂人生はあっという間。「いつか・・・」「そのうち・・・」「体調がいい時に…」「もう少し足腰がしっかりしたら…」なんて言ってらんない。
一寸先は闇。家にいても転ぶときは転ぶ。逝くときゃいく。それまでの時間いかに後悔なく過ごすか。
私が自分の身を操れなくなっていくのは明らか。それにつれて「どこかに行きたい」とも思わなくなるだろう。ということは、今のこの「やりたい気持ち」をいちばん大事にしなきゃ。だから「できることをする」のではなく「できないこと」を助けてくれる人との出会いや機会を増やす。それが人生を豊かに生きる秘訣なのだと思う。
で、出たとこ勝負の♬冒険の旅に〜♬
「行ってきまーす」も「ただいま」も言わない旅は、私とワンコが生きる証。
お留守番は止まったままの洗濯機( ´∀` )アッ!