第43回 ルッキズム イズ マネー (・・? 後編
―季刊誌「しずくより」一部転載―
「千夏さん。ワンコ飼ってておカネは大丈夫なん?」心配顔で聞く方が時々いらっしゃいます。たぶんこういう方は、ワンコを迎えたい気持ちが多かれ少なかれおありなんだと思います。「うーん正直かかるで。でも、まあ子どもとおんなじでうちはうち。よそ様はよそ様って感じで、できる範囲でいいって思ってる。大型犬と小型犬とでは違いがあるけど」
私も還暦前にはじめて、自分とワンコの残された時間とお金を予測して暮らしだしたわけですが…
私もワンコも生身ですしね。それに紙幣価値も老後の年金制度も介護制度も恐らく変わるだろうしね。
バクチも予測も当たらないのが世の常。そこ心配したら何もできません。
イケイケの息子も「僅かな金抱きしめて、寂しい言うて死なれるより、ワンコと楽しい気持ちで少しでも元気に長生きしてくれ」
金は後からついてくる(ついてけーへんけど)やったもん勝ち精神は受け継いでますわ。
で、時々、私のパソコンでAmazon「ポチポチ」してはります(苦笑)
あっ。そういえば、別所帯の私と息子・互いの所得や貯金額も知りません。20年余り教員の妻だった私。教員になって3年の息子の月給は、だいたい見当がつく。けれど息子は一度も聞いたことがない。まあ実家のエアコンやベッドが20年経って新しくなっていても気づかないやつですから。これは亡き夫似です。はい!
なのでうちは…
飼い主ラクしてワンコの「かわいい」を維持するためにトリーミング(ワンコの全身散髪)は月一。飼い主の美容院は年二度になりましたが。
トイレシートも一日一度の交換で済むお高いもの。おケチな私にとって1日30円の違いはデカいですが。フードもおやつも毛並に出るのでまあまあそこそこのものをセレクト。その分間食しなくなった飼い主の脂肪肝はなくなりましたが。
サプリメントやお洋服にまで手は出しませんが、「美」と「無臭」を心掛けるのは乙女並ですワン( ´∀` )
あっ遠い昔、飼い主の私も「君の顔が好き」と亡き夫に言われた乙女時代があったんよ。ほんまほんま。
「でも、よく考えると、あのセリフが出る時って、ツラが見えない自転車二人乗り。しかも、いつも酔っぱらってたよね」今は写真の夫に「あれれっおかしいな」って首も傾げられる。
だけどね。乙女は真に受けて、雪降る日にミニスカ履いて、ギラギラの太陽の下、びしょびしょの男の背中に涼やかな顔でしがみつくんです。よっ・ちいーちゃん・かわいいねー(ギャラリーの声)
40年経ち…
還暦過ぎた顔面緊張で刻まれたしわのことなんて忘れる腰痛婆さんは、今やワンコが「かわいいー」と言われるのが生きがいになりました。
だから、お金はワンコと大事に楽しく使いますよ。
ルッキズム イズ マネー (・・?