第29回 新年のご挨拶
「わためちゃ」連載中のふくちーこと福本千夏です。
いつも、私の昔話をお読みいただきありがとうございます。
コロコロとまだまだ油断ならない世ですが、
「今年は」「今年こそ」「今年も」みなさまとガハハハッと生きまひょい。
今回は新年のご挨拶ということで「昔」から「今」にタイムスリップ!
と言っても、そんなに激変したこともないけどね。
あっ家族構成が変わりましたあ。
同棲を選んだ息子に合点がいかず、家の敷居を高くした私。同棲解消後も出戻り禁止。そりゃーそうさ。母はググっと涙も言葉ものんで、笑顔で送りだしたんだから。
まっこの正月もどこかで無事生きとるはず。仕事さえ続けてたら、今日から勤務先には連絡つくかーとのんきな母。
少々遅い息子の自立を見届け、2年前に退職。二冊目の出版も終え、いざ沖縄へという時にコロナの風が吹いた。なにぶん傾き曲がった体はきしきしと痛む。冬の寒さがない沖縄に少しずつ生活を移す予定だったのにぃ。
独り身の女たちでシェアハウス「おばんこの家」をしようかなんてね。
あーあ。まだ沖縄にご縁がないのか。
しかしながら、仕事もなく外出も制限。こんな時の独りはあかんね。もともとぐーたらで根明と言われている私でさえウツウツとしてきて、これまでにない「まずさ」を感じた。
14年前、夫を見送った時は「絶望」。お先真っ暗で何も見えなかった。大きな穴にいきなり落とされた感じ。今回はなんだかもっと質がよろしくない気がした。
私、人の感情って裏表があると思います。「死にたい」の中には「生きたい」が隠れてる。「言いたくない」の中には「聞いて」。絶望の中には「希望」
でも、還暦前「起きる意味がない」という思いにはじめて駆られた。いやー諭してくれる方も叱ってくれる人もいない無敵のおばさんだからさ。とても「不味い」わけよ。
そんな時「フワッとした温かいもんに」触れちゃった。友人のお目めくりくりトイプードル。
あー私、寂しかったんだってヒックヒック涙が止まらなかった。
で、生まれて初めて人間以外のなにかと住むと決めて、時折ペットショップめぐり。亀は触れず、ウサギの毛はあかん。ハムスターは夜うるさいし、クラゲは?もはや動物か。
「えーい!人生最後にやっちまえ」と寂しさに判断能力を失い、まさかの「ワンコ」を迎えちまった。ショップで、生まれたての一番ちびっ子で元気な「ワンコ」が、ちょこんと私の膝に乗った瞬間から、「起きる意味がない」なんて言ってられなくなった。
ワンコに早寝早起き・間食抜きを教えられ、手足をばたばたさせ、斜めった体を目的地まで運ぶ。毎日が実践あるのみの筋トレ。
しつけもお世話も「できない」では済まされない。環境が人を変える!!年女は知りました。
てなことで、去年の初夏から、よぼついた私と元気なワンコの家族構成になりました。
いろいろな家族があるんです。はい!
どのご家族さんも、無事毎日が過ごせますように ( ˆoˆ )/