第46回 バレンタインに愛を語りチョコを送ろう

バレンタインデー。なにか素敵な出来事ありました?
私は本命チョコをひとつだけ買いましたよ。(´∀`*)ウフフ

50歳からの7年間は、お勤め帰り、デパート催事売り場で色とりどりのチョコレートを見るのが楽しみでした。職場には「バレンタインなんてお菓子会社の企て事。女が男にチョコをあげるなんて悪しき風習何事」という方もいらした。確かにバレンタイン開始当初は、日本男児が女性にチョコを買う姿は想像しにくく、「バレンタインに愛を語りチョコを送ろう」というコピーにも女性の方が乗せやすかったらしい。
この日、男が女に贈り物をする国もあるのにね。やっぱり日本は男尊女卑なのかしらん。

チョコ好きな私ですが、ワンコを迎えた頃から食べなくなりました。
ド派手な食べ方と下の物がとりにくい飼い主の見守りに余念がないワンコ。絶対に私が食べこぼしたチョコもぱくつく。危険な香りに誘われてレーズン・ミルクコーヒー・枝豆は経験済み。でも、さすがにチョコはやばい。
えっワンコがいるからチョコを我慢するのはおかしい。自分のご飯意外口にしないワンコに育てなきゃ。ですか(・・? わかってるんですよ。だけどね…

私、人もワンコも育てるのがイマイチうまくないのかもしれません。
うちの子に限って…と思える人、「大きくなったからもう大丈夫」って言える人がほんとにうらやましい。私は来月、34歳になる息子にも2歳になるワンコにもいまだにハラハラドキドキですから。確かにこどももワンコも大きくなるにつれて手はかからなくなる。ひとりで食べていく知恵も技も身に着ける(笑)が、年と共にシレ―っと嘘もつける。駆け引きもしよる。
「あーまたやられたー」と、信じて信じてガハハハッ。そう!子育てもワンコ育ても私は楽しい。向いているか向いていないかは別のお話。

ところで同じ種の体を持つ知人にワンコと暮らす人はいない。ほとんどの場合、ある日突然体の一部が動けなくなるからだと…。でも私還暦過ぎてもなんとか自力移動しているし。
ピサの斜塔ごとく歪んだ体幹のバランスは、ある意味よくできているのかもなんて侮っていた。他人事のように思っていた歩行困難が、我が事になってもなお、春になったら…なんて思っている。
「少女の歩けない涙は悲しみを誘うけれど、婆じゃーね」と告げるのは
夫他界後、バレンタインデーに愛を語りチョコを送り続けている名古屋在住の鍼灸師さん。(彼はデビュー作「千夏ちゃんが行く」のモデルだ。と、なにげに宣伝)
「ついに婆を自覚しましたね。ですが、突然の老化後の進化系もあるかもしれませんよ。ふくもとは」と月一度の往診を終え、靴を履く。
「あはは。それは楽しまなきゃ―」と応える私に「楽はいけんけどね」とお里言葉。
「たまには出掛けてください。しばらく歩けると思うんで」ワンコがハフハフする手前で扉を閉める。

私の未来永劫片思いの相手は3人。私を妻にしてくれた夫・私を母にしてくれた息子・私を書きながら生きる人にしてくれたこの鍼灸師さん。
人を好きになる気持ち、まだ私の中に残っているのかな?
寒さが緩んだこの日・久しぶりに青空に咲く梅を見出る。梅の花言葉は「忍耐」「高潔」「不屈な精神」とある。正しく愛だ( ´∀` )

 

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第1回 初めまして(2020年8月28日)

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福本千夏の本

障害マストゴーオン!
イースト・プレス

結婚、子育てと平凡で幸せに暮らしていたが、夫が癌になり死別する。絶望の中、主婦業を捨て就職するが・・・。
息子をはじめ、たくさんの人たちに支えられ、葛藤し、見つけた希望は・・・!?
脳性まひ者・福本千夏が挑む、革命的エッセイ! 

『千夏ちゃんが行く』
飛鳥新社

福本千夏さんの初めての本。
処女作とは思えないクオリティに編集さんが驚いたとか。
泣いて、笑って、恋をして。
一途、前向きに突っ走る!
清冽な生き方が胸を打つ、なにわのオカン、再生の物語。


 

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