伊東市在住、おんな組組員・伊豆半島人を名乗る中山千夏さんの、身辺四方八方雑記!
伊豆新聞のシニア・ページに、2009年から毎週一回、連載されている長寿コラムを、同新聞のご協力で、おんな組用にアレンジ。たっぷり転載していきます。
 
 
 

第37回 コロナと3大統領

最初がイギリスのジョンソン首相。次がブラジルのボルソナロ大統領。続いてアメリカのトランプ大統領が感染を公表、10月2日に入院。
ご存知、新型コロナウイルスに感染した大国の首長たち。国家の人口に対する新型コロナ感染者率が、現在、世界第一位(ブラジル)、第2位(アメリカ)、第5位(イギリス)という国々の首長たちだ。
興味深いことに、それぞれコロナに対する姿勢に特色がある。お国柄だか個性だかわからないけれども。
ジョンソンさんはコロナ禍にも自分の感染にも、ごく常識的に対応したように見えた。そして最近、退院後初めて、報道(BBC)に打ち明けた。
「新型コロナ拡大の初期には、われわれ政府は、このウイルスを充分に理解していなかった」「われわれの初期対応は正しかったかどうか、いずれ正確に理解する時がくるだろう」「対応についての全責任は私が負う」などと。
私、日本猿から見ると、いかにも植民地大国、いや紳士淑女国の首長らしく、率直で謙虚な態度である。

いっぽう、日本猿として親近感が湧き上がるのは、ボルソナロさんとトランプさんだ。
コロナ禍始まって以来、ふたりとも実に果敢にコロナと戦ってきた。ただしその戦いは、コロナ殲滅のための戦いではなく、なんの根拠もなく、ただ新型コロナに向かって威勢よく啖呵を切る、いわばツッパリの喧嘩であった。
「おれのナワバリでハバきかしてんじゃねえよ〜テメエなんか怖くねえよ〜ぶっとばされてえのかよ〜〜」とやっていて、ついに自分がぶっとばされて入院となった。まわりのひとたちが巻き添えを食って感染したり死んだりしたところも、ツッパリ喧嘩によく似ている。巻き添えの数の多さが悲惨だが。
ボルソナロさんは、回復して退院してから支持率が上がったそうだ。ボク強いんだもん、の姿勢が、感染克服でひとびとに温かく迎えられたこと、また新型コロナへのひとびとの恐れについて、悪口を言わなくなったことが人気回復を呼んだのかもしれない。

さて、ボルソナロさんと大の仲良しらしいトランプさんは? ボルソナロさん同様、夫人と手をたずさえての感染らしい。どんな病状で、どう闘病しているのか、一般人、それも東洋の片隅の日本猿には、さっぱりわからん。
わからん、と言えば、そもそも感染は本当なのかしらん。時は選挙の真っ最中。民主党のバイデン候補のほうが、やや優勢、との報道があった直後。選挙戦の争点は新型コロナ対策にもあった。思えば感染・入院は、新型コロナを、誰よりもトランプさんの問題にする。ウイルス軽視というトランプさんへの攻撃の矛先が鈍る。バイデンさんの影が薄まる。
むろん考えすぎだろう。でも、政治家のすることは、そのくらい「オクが深い」と思っていて、間違いない!

伊豆新聞に連載中 その587 (2020年10月7日掲載)


わくらば(病葉)


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第35回 このごろの自殺
第34回 元子役の意見
第33回 今こそラジオ体操!
第32
回 爺さんは婆さんだった
第31回 LGBTQ+
第30回 学歴詐称
第29回 嬉し恐ろし初体験
第28回 趣味はカネ儲け?
第27回 『雨』を歌えば
第26回 ツッパルことが男の……
第25回 連日の雨に
第24回 ひしひしと不確実性の時代
第23回 野球オンチなので
第22回 トランプ的思い上がり?
第21回 ウグイスはなんと鳴く?
第20回 昔「広告屋」今アドマン
第19回 ステキなステッキ
第18回 みいんなマスク
第17回 ただいま!雑記復活!
第16回 みなさんご無事で!!!
第15回 DT方式?!
第14回 ウイルスと風俗
第13回 私の問題・社会の問題
第12回 ワラビとカンゾウ
第11回 ウイルスまくひとカネまくひと
第10回 新型コロナウイルスお目見え!
第9回 新型コロナウイルスで流行る自粛
第8回 カードの脅迫
第7回 「仮釈放」の友
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第5回 マスクが消えた?!
第4回 確率論的津波評価、なぜ?
第3回 「次世代」なるもの
第2回 道玄坂の日の丸 
第1回 新年につきごあいさつをば

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