伊東市在住、おんな組組員・伊豆半島人を名乗る中山千夏さんの、身辺四方八方雑記!
伊豆新聞のシニア・ページに、2009年から毎週一回、連載されている長寿コラムを、同新聞のご協力で、おんな組用にアレンジ。たっぷり転載していきます。
 
 
 

第24回 ひしひしと不確実性の時代

コロナが世界中で盛り返している。
ウイルスの正体は相変わらず不明。各政府やWHOも含めて対策は手探り。おまけにアメリカでは西側諸国を沸き立たせた人種差別事件とそれに対する反対運動がざわざわ。そこへ大統領選挙がからんで、わさわさ。
日本でもコロナ復活の兆しのうえに、さまざまな汚職疑惑が浮上するなか、東京都では都知事選が始まった。実に落ち着かない。
そういえば昔「不確実性の時代」というのが流行したっけ。今こそそういう感じがする。わからんことばかりある気がする。

今、大きな不思議は、大衆の動きだ。国や都市の政府の号令によって「自主的に」閉じこもりあるいはマスクをし、また政府の号令によって街に海に「自主的」に繰り出して密集し遊ぶ。これは洋の東西を問わない。国民性など越えているように見える。年齢も越えているかに見える。
パンデミックが片付いた、というニュースがあるのならわかる。どこにもそんなニュースは無い。どの政府も、経済重視の観点から勇敢にも禁を解いたに過ぎない。結果、密集する多くは経済人ではなく消費者だ。わからん。健康より消費が大事なのかしらん。どうしても必要なものを買いに出るのならわかるが、人出の多くなった原宿で、化粧品を買いにきた、という母子をニュースで見た時には、ネジ切れるほど首をひねった。
また、こうも思った。感染の危険も顧みないほど必要な買い物があるなら、政府の号令など無視して自主的に出ればいい。幸いにも我が政府は罰則を設けてはいないのだから、それに自己責任が好きな政府なのだから、堂々と自主的に、感染を防ぐ手立てを工夫して出かけ密集すればいい。
でも洋の東西を問わず、ひとびとは政府の号令に従う。そこにどんな精神が働いているのか、私には謎だ。

謎といえば最近、法相(前)とその妻の参議院議員が公職選挙法違反の買収容疑で捕まった。この事件そのものも謎だらけではある。検察がらみ政治抗争の気配を感じる。だが最も新しく単純な謎は、広島県のふたりの市長だ。
まず6月25日、三原市の天満市長が会見し、150万円受け取ったと「自白」し謝罪した。ついで26日、安芸高田の児玉市長が60万円受け取ったと「自白」し謝罪した。ところが責任のとり方がえらくまちまちだった。天満さんは30日で辞職すると明言した。ところが児玉さんのほうは、アタマを坊主に丸めただけ。進退については、かえって続投に意欲を見せた。
この違い、わからん。収賄も違法であるはずだ。もちろん、前法相ともども裁判はまだだから罪状が決まってはいない。それでもなにか一貫した「落とし前」の付け方があってよさそうなものではないか。市長は公職なのだ。公職は何事も一貫した法によってあるべきだろう。それとも貰ったカネの多少によって進退が決まる、という法でもあるのかしら?

伊豆新聞に連載中 その574 (2020年7月1日掲載)


雑草大好き!ホタルブクロ 雨滴がきれい


第23回 野球オンチなので
第22回 トランプ的思い上がり?
第21回 ウグイスはなんと鳴く?
第20回 昔「広告屋」今アドマン
第19回 ステキなステッキ
第18回 みいんなマスク
第17回 ただいま!雑記復活!
第16回 みなさんご無事で!!!
第15回 DT方式?!
第14回 ウイルスと風俗
第13回 私の問題・社会の問題
第12回 ワラビとカンゾウ
第11回 ウイルスまくひとカネまくひと
第10回 新型コロナウイルスお目見え!
第9回 新型コロナウイルスで流行る自粛
第8回 カードの脅迫
第7回 「仮釈放」の友
第6回 子抱き地蔵
第5回 マスクが消えた?!
第4回 確率論的津波評価、なぜ?
第3回 「次世代」なるもの
第2回 道玄坂の日の丸 
第1回 新年につきごあいさつをば

HOME