伊東市在住、おんな組組員・伊豆半島人を名乗る中山千夏さんの、身辺四方八方雑記!
伊豆新聞のシニア・ページに、2009年から毎週一回、連載されている長寿コラムを、同新聞のご協力で、おんな組用にアレンジ。たっぷり転載していきます。
 
 
 

第23回 野球オンチなので

「ねね、選手はどうしてみんな同じ方向に走るの?」と聞きまわった黒柳徹子さんほどではない。スポーツにはなんでもルールというものがある。野球では1塁、2塁、3塁と左回りに走るのがルールなのだ、と納得している。
だが、同じく徹子さんの「ねね、ショートがあるのにロングはないの? どうして?」という疑問に、その場のみんな大笑いしたものだが、私はきょとんとしていた。今もショートの意味するところがわからない。ロングなるものが無いことだけは知ったけれども。
まず野球についての知識は「や〜きゅう〜〜すぅるなら〜こういうぐあいにやりゃしゃんせ〜〜」投げたらこう打って打ったらこう受けてランナーになったらエッサッサ……の程度を出ない。この野球拳、発祥の地は松山だ、と知っているが、いろんな球団や選手の発祥の地はほとんど知らない。

興味がないのだ。いや、やってみたら面白いかもしれない、とは思う。でもやってみるチャンスはないうちに、走り回るのが苦手になってしまった。
そもそもどんな競技にせよ、ひとがやるのをただ見ていて、そのうえ勝った負けたと騒ぐことが、なぜおもしろいのかわからない。だからといって野球ファンを見下げたり嫌いになったりはしない。
いっしょに遊んでいて、なかの何人かが野球の話で盛り上がることがある。そのうち、ご贔屓のチームや選手を巡って論争になったりする。気は知れないが、見ていておもしろいからイヤではない。
私見では野球ファンというものは、私みたいな野球オンチに寛大だ。「興味ナシ、何が面白いの」と言っても、「うちのテレビには野球中継は映らない」と言い張って見せてあげなくても、怒らない。おそらく日本人の99%は野球好きである、野球嫌いなんか吹けば飛ぶ、と思っていての余裕だろう。

そこへいくと、プロレスファンや、スポーツではないが宝塚歌劇ファンには気をつける必要がある。場合によっては怒られる。野球にくらべればファンが少ない、もっと増やさないと消滅するかも知れない、という恐れを心の底に持っているからではなかろうか。
一度、昔から宝塚には興味が持てない、と言ったら、えらく腹を立てられた経験がある。偏見だ、というのだ。いや、見る努力はしてみたが(本当だ、何度もしてみた)、どうしてもよさがわからないのだ、と説明しても機嫌は治らなかった。
そこへいくと野球ファンは寛大なので安心して言うのだが、実はこのところほっとしていた。コロナのおかげで今季のプロ野球は中止。よってあの騒々しい、そのうえほかの番組を押しのけてやる野球中継がなくなったからだ。ところが早々と昨日、復活してしまった。ただし「無観客」でとか。わからん。どんな店も見世物も、やってくる客のために開催するものだろう。ま、せいぜい中継は遠慮しながらやっておくれ。少ないとはいえ、野球以外の番組を楽しみにしている視聴者もいるんだからね。

伊豆新聞に連載中 その573 (2020年6月24日掲載)


雑草大好き!ネジバナ 今年は庭によく咲いてくれた


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第21回 ウグイスはなんと鳴く?
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第17回 ただいま!雑記復活!
第16回 みなさんご無事で!!!
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第14回 ウイルスと風俗
第13回 私の問題・社会の問題
第12回 ワラビとカンゾウ
第11回 ウイルスまくひとカネまくひと
第10回 新型コロナウイルスお目見え!
第9回 新型コロナウイルスで流行る自粛
第8回 カードの脅迫
第7回 「仮釈放」の友
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第3回 「次世代」なるもの
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