あんなこんなそんなおんな・・・・・昔昔のその昔 第2回

■おとうさんは大変だ■

佐古和枝(在日山陰人)

はい!考古学徒サコです。オンナの歴史をたどるコーナーの古代史担当です。オンナの歴史の始まりは、当然のことながら人類の歴史の始まりからってことになります。では、人類はいつ誕生したのかといえば、いまから500万年ほど前。舞台はアフリカです。

その人類とは何ぞや?おサルさんと人類の違いは、まず二本足で歩くことです。でも、なぜ二本足で歩くようになったのでしょうか?それは研究者の数ほどにいろんな仮説があります。

その頃、地球が寒冷化して、森が縮小したそうです。ゴリラほどの腕力もなく、チンパンジーほどのすばしっこさもなかった我らの祖先は、森から草原地帯に追い出されてしまうんですね。

森は食料の宝庫だったけど、草原では食べ物が乏しい。あちこち食べ物を探し回るのは、おとうさんの役目だった、という説があります。愛する妻と子供達を養うため・・・と言えばカッコいいけど、食べ物をプレゼントしてオンナの機嫌をとってSEX相手を確保して、子孫保存を目指した、というのが本音らしい。それで、食べ物を両手に抱えて帰るために、二本足で歩くようになったんだって。

でも、それならオンナはなぜ二本足で歩くようになったのか、説明できませんよね。サコが思うに、それは赤ん坊を抱くためだったんじゃないかな。他の動物の赤ちゃんは、生まれたらすぐに歩きだしたりするけれど、人間の赤ちゃんは時間がかかるから、おかあさんが大事に抱っこして育てなくては子孫が維持できません。

「オンナは子供を生み育てるということで子供達から感謝されるけど、オトコは子供を生めないから、命がけでせっせと食べ物を運んで感謝されるしかないのである」と言ったのは、文化人類学で著名なレビストロース。おとうさんは大変だ。