あんなこんなそんなおんな・・・・・昔昔のその昔 第20回

■お母さん達の選択■

佐古和枝(在日山陰人)

なぜ、猫はタマという名前が多いのかって?う〜む、考古学の授業では、習わなかったなぁ(^_^;) タマ遊びが好きだから?私も気になってしまった。
さて、話を戻して・・・田んぼでコメ作りを始める以前の縄文時代の終わり頃、地域によっては畑作でソバ、ヒエ、アワ、マメなどを栽培していました。これらの作物と一緒にコメも畑で作られていました。
だけど、人々の生活を大きく変化させたのは、田んぼでのコメ作りでした。
畑は連作障害がありますが、水田は連作ができます。畑より田んぼでコメを作る方が生産性も高い。それに、ヒエ、アワ、ムギなど畑で作る穀物は、粒が小さくて歩留まりは悪く、水分が少ないから粉に挽いてダンゴにするなどの加工をしないと食べにくいです。粉挽きって、けっこう大変な作業なのでした。
それに比べて、コメは粒が大きいし、水分を多く含むので、粒のまま炊いて食べることができます。粉挽きやダンゴ作りの手間が省ける!そして、美味しい。
調理の手間から解放されて、きっとお母さん達は喜んだはず。コメ作りが広まった要因の1つに、お母さん達の選択があったのではないかと思います。
ついでに言えば、当時のコメは、甕という形の土器で炊いていました。たまに、甕の内側におコゲが残っていたりします。「あ〜、やっちゃった!」と慌てるお母さん達の姿が思い浮かんで、微笑ましいことです。