心なごみませ  第31回

「卒業の季節ですね。」

山元加津子(在日石川人)

 私たちの学校でも、10日に卒業式が終わりました。
 2月27日の日記にはこんなふうなことを書きました。

 毎日のように、お母さんと交わした連絡帳も残り少なくなってきました。3年間ずっと一緒にいることのできたみいちゃんのお母さんの連絡帳を読んで、今日は涙がとまりませんでした。大好きなみいちゃんやお母さんとすごせたことを本当に幸せに思いました。いつも、HPにも載せて良いよと言ってくださるお母さんに感謝しながら、載せさせていただきます。

「・・・卒業が間近になって不安になります。
 在学中はいろいろあったと思うのですが、いつもいつも楽しい学校!!そして楽しい舎の生活!!だった様子です。舎のお友達は兄弟であって、学校や舎の先生を心から信頼している親のようです。私は美里は世界で一番幸せ者だと思っています。そしてその美里をそばで見ていられる私も幸せ者です。運も良いし、きっとこれからもこの強運で乗り切って言ってくれると確信しております。養護学校での5年間は美里にとって本当の財産です。一生消えない財産です。この大きな宝物を一生、私は大切に美里と一緒に請けおって行きたいと思っています。忘れることなく薄れることなく皆さんが一人一人を大切に大きな一歩を社会に踏み出す勇気を下さってありがとうございます。あまり振り返らず、前のみ向いて行こうと心に誓って降ります。振りかえると涙がとまりません。深く重みのある充実した学校生活でした。素敵な出会いはいつも美里からのプレゼントです。美里と出会ってから必ず素敵な出会いがありました。きっとこれからも美里が運んできてくれると信じています。
 美里といると「ツイてる!ツイてる!」人生なのです。これからも二人三脚でがんばります。・・」600グラムほどの重さで片手にのるほど小さく産まれたみさとちゃん。どれほど心を尽くして育ててこられたことでしょう。3年間、みいちゃんと私は毎日毎日一緒でした。私もみいちゃんといればいつも笑っていられました。最高に幸せだった。みいちゃんだけでなくて、クラスのみんな一人一人がこんなにも大好きで、大切で、いとおしくてならない・・そんな日々が暮らせたことを、いったい誰に感謝したらいいのでしょう。子どもたちやお家の方だけでなく、たくさんのすべてのめぐりにも神様にも感謝したいです。おうちの方と交わせたノートやそれからメール。どれも私の大切な宝物です。明日で2月もおしまい。そうしたら、あと10日で卒業式です。3月10日、きっと誰もの心に残る素晴らしい日になると思います。