内閣総理大臣 岸田文雄 様
内閣府特命担当大臣(アイヌ施策)岡田直樹 様
法務大臣 齋藤 健 様
総務大臣 松本剛明 様

おんな組いのち組員有志 代表・中山千夏

杉田水脈総務政務官のヘイトスピーチ及びアイヌヘイトに関する申し入れ

2022年 12月 8日

私たちは〈女も男もおんなでいこう!!非暴力社会を生み出そう!!〉を合言葉に2004年からささやかな活動を続けているものです。
           (おんな組いのちホームページ参照→https://www.onnagumi.jp)
このたび友人であるアイヌから、杉田水脈総政務次官による自身のホームページでの「日本の恥」と題するエッセイ(2016年2月掲載)の、驚くべき民族差別、民族蔑視、民族憎悪を聞き知り、それを巡る今日までの報道や国会審議および政府とアイヌとの話し合いなどを見てきました。
そのうえで、この問題についての政府責任者でいらっしゃるみなさんに、ぜひ一言申し上げたく書状をお送りいたしております。
みなさんは、上記の杉田ブログ記事をなぜヘイトスピーチとはっきりお認めにならないのですか? 
理解に苦しみます。われわれの邪推かもしれませんが、そこには、特定の民族蔑視だけでなく、「おしゃべりなオバサンがつい口をすべらせたことだから、そうムキにならなくても」というふうな女性蔑視の臭いをも感じて、たいそう不愉快です。
言うまでもなく、杉田水脈総政務次官はまず政府の任を持つれっきとした公人であり、そんな公人が公共の場であるインターネットで反政府的な私的意見を述べるのは、許されないことでしょう。日本政府は曲がりなりにも民族差別を退け、ヘイトスピーチに反対し、個々の人権を尊重する社会を目指して活動してきた、と理解しています。その道からおおいに外れた杉田発言を大目に見ることは、どうしてもある種の女性蔑視であると思えてなりません。
ぜひともこの件に関しては、杉田氏の性別にかかわらず、純粋に政府の一個の駒として、問題の発言が許されるものかどうか検討いただきたく存じます。
そして問題発言がヘイトスピーチであるとの正しい結論を出し、それにふさわしいアイヌへの謝罪と杉田氏への対処をなさるよう、強く望みます。

以上