第86回 Are you happy?
「母の日にカーネーションを」という慣例めいたことが始まったのは、いつからなんだろう。
カーネーションは、いつもなら何かの花との組み合わせで脇役的な存在。決して自己主張などいたしませんと言いたげな姿は、母のようだと誰かが思っただろうか?
一説によると、母が好きだった白いカーネーションを祭壇に添えたことが始まりだったとか。
ちなみに私が息子から花をもらったのは二度。
誕生日に小さな手から小菊を3本渡されました。「お小遣いで買った」という照れくさそうな顔がかわいくて「ありがとう」としか言えず・・・
でも、そこは親の性。「栄ちゃん、菊はお母さんだけにしてね。他の人は別の花にしてあげてね。菊はまんまんちゃん(仏様)に手を合わせる時の花なんよ」と世の慣例を伝えました。
二度目は結婚した年にバースディ用の小さな花束。
これも言わんでもええのに「かわいいドライフラワー、ありがとう」
「えっ俺、生花を送ったはず。おかん、ひょっとしてスマホで受取ボタンおすのが遅かった?」はい!仰る通りです。が、そこまでわかっているのなら、次からは手渡しでお願いいたします。などと言ってみたとてだ。
結婚したら息子のおかんは廃棄。わかってはいるが、母の日と誕生日ぐらいは、顔を出して「are you happy?」と聞いてほしいわな。そんな思いをぐっとこらえて、訪問者もいない冷蔵庫に何もない5月の第二日曜日、初めてウーバーeatに手を染める。「プリンにゼリーに水ようかん・・・今宵はスィーツ祭りだぜ」
ところが、待てどくらせど、来ない!? スマホには配達者が出発しますとある。注文も通っている。が、只今遅配していますから一時間半後、おやおやウーバーが戻っていく? なんでやねんと突っ込みを入れると、ええええ。配車事故につき・・・のお知らせが来る。
「まあ、気の毒に。おばちゃんの少し寂しかった心とお口を紛らわせるために尽力してくれた見ず知らず方が事故にあったなんて…まだウーバーeatにはご縁がないって言う事か。」
気を取り直して、30年ぶりにプリンを作った。母が作ってくれた、母になった頃よく作ったプリンは卵と牛乳だけでできる。写真とつくった経緯をお嫁ちゃんにメールする。「デカプリン食べたーい。母の日♡長生きしてね」の返信をくれるお嫁ちゃん。
Dear daughter-in-law
Are you happy? "Whether you become a mother or not, I hope you live a long, happy life. " from happy mom