第173回 ■古代といっしょに東北復興■

中山千夏(在日伊豆半島人)

はいっバトンいただきました!

今回はお知らせ&お誘い。といっても、このコラムを愛読してくださっているみなさんにだけ、というくらいの小規模なインフォメーションです。というのも・・・・・・

東北大学の植物園が仙台にある。そこの親分、植物学者の鈴木三男さんはトモダチ。彼を紹介してくれたのが、サコちゃんと共通のトモダチ、考古学の岡村道雄さん。ふたりみっちゃんの繋がりは、遺跡から出る植物の研究なのね。

で、今回の震災と津波、東北大の植物園もなみなみならぬ被害を受けたんだけど、ふたりが大事にしている奥松島は宮戸島の里浜貝塚遺跡公園も大きな被害を受けた。
貝塚そのものというより、それを守ってきた近隣の村落が壊滅した。
ただし、住民はそれこそ古代からの言い伝えによって、いち早く高所に逃げたので、全員無事だったそうだ。
でも村々は壊滅した。里浜貝塚をバックアップしてきた東松島市奥松島縄文村歴史資料館もいまだに再開の目処が立たない状態。当然ながら市は市民生活の復旧に忙殺され、遺跡どころではなく、それまで出していた遺跡関係の予算も組めなくなった。
つまり、里浜貝塚遺跡を保護する環境が、全滅の危機に陥ったわけね。

ある日のこと。「ようやく少し落ち着いてきたので、貴重な里浜貝塚遺跡をなんとかしたい、行政は手がまわらないから、市民の力でなんとかしたい、遺跡を巡る行事の復活で、宮戸島が、奥松島が、東北が復活するような動きにしたい、手伝ってくれ」と植物のみっちゃんが言ってきた。私はすぐノった。
知人の手伝い、というカタチで、東北を手伝いたい、と思っていたところだったからだ。そして、一番にサコせんせを巻き込んだ、というわけ。以来、このプロジェクトのサコ・チナチアガール団を自認していろいろやっとります。

とりあえずのイベントは、長年続けてきた縄文式蕎麦作り行事の復活とカンパ集め。ようやく先週、ホームページもできた。詳細はこちらで。

奥松島縄文村再生プロジェクト実行委員会
http://www.biology.tohoku.ac.jp/garden/satohama/committee.html

サコちゃんはすでに「現地視察」をしたのだけれど、私は、11月19日の蕎麦収穫祭が現地初参加になる。
ついては、いっしょに行かない? というお誘いなのだ。

でも、宮戸島の民宿は再開できていないところが多くて多人数は泊まれない。仙台から奥松島への移動は自動車しかない。だから、行くとなったら、自己負担、自己責任の部分がとっても多いツアーになる。
それで、大規模募集はできないわけなのだ。たくさんのひとたちに興味を持ち、参加してもらいたい。だけど、大規模募集はできない。
ううううううむ、とかく復旧事業は困難だ。

もし参加希望だったら、おんな組ブログhttp://onnagumi.blog.fc2.com/ にコメント入れてください。上記、実行委員会でも問い合わせにお答えしていますから、そちらでもオッケ。
なんとかやりくりして、楽しく勉強、楽しく被災地応援しましょっ。


奥松島縄文邑歴史資料館パンフレットより