第155回 ■明けました〜■

中山千夏(在日伊豆半島人)

新年明けました〜!

酔って兎とタップダンスを(線香)

とかくするうちにもう五日。2011年の5日間が消えてしまった。
ちなみに先の一句、武玉川といって、最近凝っている句なの。俳句や川柳は5・7・5でしょ、これは7・7の14文字。最短の歌ですね。短いだけに軽い。傍流だから、俳聖みたいなひともいないし、ご大層でなくていいんだよね、これが。松の内に一句ひねってみてはいかがかな?
あ、線香は私の俳号です(;^_^A

ひとり年越す舟の軽さよ(線香)

同居の友人はまだご両親健在で、正月は実家。だから母がいなくなってからのここ数年、年越しはひとり。
もう誰に気兼ねもないもんで、テッテー的にワガママ勝手流に年越してます。要はなんもしない。ははははは。友人が買ってくれた注連飾り玄関にかけるのと、馴染みの大工さんが町内でついたのを届けてくれるノシ餅くらいが、ふだんと違うものかな。

伝統嫌いだけど、餅は大好き。いつも元日二日は、ダシから凝りまくって雑煮を作る。今年もえらくおいしくできたです。で、こまごま添えて、ちくと一杯。風呂は庭成りの柚湯で。
湯につかりつつ、家族もいいだろうけど、ひとりってのもなんともいえずいいもんだなあ、とつくづく思った。
あ、年越し蕎麦も作って食べた。蕎麦を用意し忘れたので饂飩でしたが。七日には七草粥食べるし、考えてみると、食は伝統でも厭わず踏襲しとるなあ。
ゴマメ、黒豆、きんとんなどなど、別に好きじゃないものは廃してるけどね。

年賀状はもう長い間、やめている。虚礼廃止が流行った時に、まったくそうだと思ってやめた。ま、虚礼もありかな、と思うようにはなったけど、やっぱりやめている。要するに筆不精なのね(;^_^A

てわけで、新年のご挨拶に代えて、今年も海の写真を贈ります!
一月三日、例年通り、初潜りを敢行しました。うん、寒かった。水温15度。伊豆海洋公園はうねりが入って遊泳禁止、隣の富戸に潛った。やはり少々うねっていたけど、海はいいね、いつだって。

冬のさなかでもこんな群がいるんだよ。きらきらきれいだった、ウミタナゴの大群。

正月だから尾頭付き・・・ってわけではないが、なんかメデタイでしょ、オキゴンベ。ゴンベ類は背びれの形が特徴でね、つんつんヘアみたいでかわいいの。

ごぞんじハリセンボン。人間に囲まれてパニクってふくらんだ。右中央が顔なんだけど、針に埋まってわからないね。

じゃ〜ん! 正面です。両手(ヒレ)で岩に踏ん張ってます。顔が歌舞伎のクマドリみたいでしょ。だからその名もクマドリカエルアンコウ。

横から見るとこう。7cmぐらいあったから立派な成人、いや成魚ね。

こちらが赤ちゃん。1.5cmぐらいかなあ。こんなかわいいのが、ああなってしまうのです(;^_^A

ここまでは通年、伊豆にいるかたがた。伊豆には、黒潮に運ばれてくる南の生き物もいる。たいてい冬を越せないので、「死滅回遊魚」などと呼ばれる。今年は暖かいのか、まだ何種類も南のかたがたがいました。

そのひとつ。富戸でずいぶん育って大きくなった。といっても2〜3cmかなあ。フリソデエビってエビ。この状態、穴の天井に逆さに貼りついてます。こっち向いてます。名のとおりハサミが振り袖みたいにふくらんでる。期せずしてお正月むけ。ヒトデが好物なの。この時もアカヒトデのそばにいた。左下の赤いのがそれ。

真打ちはミナミハコフグの赤ちゃん。いつ見ても頬がゆるんでしまう。一匹だとばかり思って撮ったんだけど、写真を見たら奥にもう一匹。ほかにもいたから、今年はたくさんでやってきたのね。

以上、伊豆の海中のかたがたにお手伝いいただいて、新年のご挨拶といたします。

おんな組いのち、今年も派手なことはなにもできないと思いますが、やれることを続ける、続けることに意味がある、と元祖世話人、暮れに確認し合いました。できる範囲で新企画も立てています。サコ世話人、そして組員のみなさん、どうぞよろしくo(^o^)o!