あんなこんなそんなおんな・・・・・昔昔のその昔 第52

■女性は宇宙人!?■

佐古和枝(在日山陰人)

ひょえ〜! 縄文・弥生から宇宙人と現代アメリカ。おもろいなぁ。地球は男の世界、女は宇宙人っての、なんか笑ってしまいます。宇宙人は、地球人にはできないこともできる、摩訶不思議な存在ですよね。古代には、子供を生むという不思議なことのできる女性は、男性にとって宇宙人みたいに思えたことでしょう。

女性が月経や出産にあたり、不浄な存在として隔離されるという習俗は、近年までの日本も含め、世界各地の民族にもみられるのですが、ナルホドと思ったのはアメリカ原住民のチェロキー族の話。彼らによると、本来月経中の女性を村から隔離するのは、不浄だからではない。月経中の女性は、異常に強烈なパワーをもっていると信じられており、その破壊力から村人を守るために隔離するとのこと。だって、男性にとって、血を流すことは死に繋がる一大事なのに、女性は月経や出産であれほど血を流しても平気で生きている(もちろん出産時の不衛生等で死ぬ場合はあるけれど)。だから、怖いんですって。人間じゃない・・・宇宙人だ!(^_^;)

近寄りがたい聖なるものとして敬い畏れていた存在が、時を経るとともに、近寄りたくない忌むべき存在に転化し、賎視されるということは、よくあることでした。

また古代マヤの絵文字を解読すると、男性がペニスに傷をつけて血を流すのは、女性の月経や出産に対抗しているのだと。古代マヤ社会では、霊界とコミュニケーションがとれるのは女性なのです。月経は霊力との接触を意味している。性器から血を流す男は、雌雄両性となり、そのことによって祖先や宇宙の神様に繋がることができると信じられていた。だからマヤの王さまは、公の儀礼として定期的に血を流していたのだそうです。王さまも、大変でしたね。
ここで紹介したチェロキー族の話も古代マヤの話も、女性研究者の研究成果です。男性には、ちと立ち入りにくい分野だったかも。男性研究者が描きだす歴史では、みえてこない真実が、まだまだ埋もれていることでしょう。女性研究者、がんばろー!