伊東市在住、おんな組組員・伊豆半島人を名乗る中山千夏さんの、身辺四方八方雑記!
伊豆新聞のシニア・ページに、2009年から毎週一回、連載されている長寿コラムを、同新聞のご協力で、おんな組用にアレンジ。たっぷり転載していきます。
 
 
 

第52回 足指自由宣言

先週お話した東京の友人、無事でした。
かかりつけの医師が来て、玄関でものものしい防護服に着替えてPCR検査したそう。
3、4日後には友人、母上、お手伝いさん、全員陰性の結果が出たそうで、ひとまずヨカッタ、ヨカッタ。
というところで、世の中ますます剣呑な状況ではありますが、たまにはムリにもノンキな話を。

2年ほど前から5本指ソックスを履いている。ご存知? 手袋みたいに指がある靴下。知り合いに勧められるまで、世の中にそんなものがあるとはツユ知らなかった。
なんでも工事現場などで働くひとのために、昔からあったらしい。そういえば地下足袋というのがあった。今もある。和服の足袋式に親指が分かれている布製の靴。やはり指が分かれていたほうが、安定よく動きやすいのだそうな。
靴の中でも指は分かれていたほうがいいらしく、足腰の安定と動きやすさが肝心な労働者用に5本指ソックスはあった。
それが活発を旨とする一般のワカモノのほうまで広がった。思うに労働着の量販店「ワークマン」などが、一般のワカモノのファッションへ、ついには元気ギャルまでターゲットにして大きくなっている、その流れのなかで5本指ソックスの一般化も進んだのだろう。
そこにはラップ歌手やストリートダンサーに発する労働着ファッションが、なかなかの働きをした……と思うけれども、研究したわけではないし、ファッションには疎いので、5本指ソックスの台頭についてはここまで。

とにかく、5本指ソックスなるものの評判が、伊東の山中に巣食うババまで届いたわけね。まさかファッションで試したわけではない。体にいい、なによりコロビ防止になる、と聞いて買ってみた。最初は量販店の作業衣コーナーで。これはただ一色のアイソないやつだった。次に東京へ出かけた家人が、どこかの駅ビルの店で3足千円のを買ってきたが、これがまあ、なんともキュートなものだった。
色柄ハデハデ、なかにはクマだかネコだかの顔が大きくついたのもある。ふつうの女子向け靴下にもましてハシャギまくっている。いくらハシャギがちユニーク好きの私でも、この足で街なかは歩けない。ついにボケたか、と思われるに決まっている。
と言いつつ毎日履いている。うちをめったに出ないから。気温が上がって裸足暮らしになる時期のほかは、履いている。靴を脱ぐ必要がない場合は、外出の時も履いている。
効果のほどはよくわからない。かえって指が冷たいのは意外だった。そのぶん指の間に汗やゴミが溜まらないので水虫にもいいという。
私としては何より指一本一本の自由感がいい。自由である、束縛されていない、という感じはいいものだ。たとえそれが足指であっても。
それにしても次にはもう少しおとなしい色柄のにしよう。

伊豆新聞に連載中 その602(2021年1月27日掲載)


第51回 ロウバイの日々
第50回 ワルガキ
第49回 おせっかいで団結!
第48回 木星と土星が接近すると
第47回 青空に白く光る
第46回 ガスレンジ新式?!
第45回 薬局の娘が……
第44回 転々流転の姓ながら
第43回 よろしうおたのもうします
第42回 奇っ怪!アメリカ式選挙
第41回 老いてなおハツラツ?
第40回 どうしてる?労働者諸君!
第39回 ひさびさの博士
第38回 タレント事務所に電話してみた
第37回 コロナと3大統領
第36回 不安なゴマカシ日本語
第35回 このごろの自殺
第34回 元子役の意見
第33回 今こそラジオ体操!
第32回 爺さんは婆さんだった
第31回 LGBTQ+
第30回 学歴詐称
第29回 嬉し恐ろし初体験
第28回 趣味はカネ儲け?
第27回 『雨』を歌えば
第26回 ツッパルことが男の……
第25回 連日の雨に
第24回 ひしひしと不確実性の時代
第23回 野球オンチなので
第22回 トランプ的思い上がり?
第21回 ウグイスはなんと鳴く?
第20回 昔「広告屋」今アドマン
第19回 ステキなステッキ
第18回 みいんなマスク
第17回 ただいま!雑記復活!
第16回 みなさんご無事で!!!
第15回 DT方式?!
第14回 ウイルスと風俗
第13回 私の問題・社会の問題
第12回 ワラビとカンゾウ
第11回 ウイルスまくひとカネまくひと
第10回 新型コロナウイルスお目見え!
第9回 新型コロナウイルスで流行る自粛
第8回 カードの脅迫
第7回 「仮釈放」の友
第6回 子抱き地蔵
第5回 マスクが消えた?!
第4回 確率論的津波評価、なぜ?
第3回 「次世代」なるもの
第2回 道玄坂の日の丸 
第1回 新年につきごあいさつをば

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