第329回 続けるということ!

中山千夏(在日伊豆半島人)

よかった、よかった!
むきばんだ応援団、サントリー地域文化賞受賞、ほんとにメデタイ。
ちゃんと賞金もついたところが、ありがたい。
これだけの事業を続けていくには、なにかとモノいりだものね。
私、大企業にはすべてマユツバなんだけど、こういう賞で儲けの一端を使ってくれる企業なら、その製品も呑んでみようか、という気になります。
いえ、サプリとかじゃなくて、酒ですが(笑)

私も受賞式にご招待いただいて、サコちゃんの後ろに慶南と並んで、その部分は元祖「おんな組」!の記念写真も撮ってもらって、いやあ楽しかった。
評価されたとおり、20年やり通したのはエラかったね。
継続は力なり、なんて聞くと、若い頃はナンじゃそりゃ〜と思ったもんです。なんでもかんでも続けばいいというわけではもちろんありませんが(アベトランプ政権やめて!)、市民の文化活動などは本当に継続が力だ、と最近つくづく思うようになりました。
むきばんだ応援団の応援団をやってきて、ほんとによかった。

そういえばおんな組も、なんだかんだ言いながらよろよろふらふらしながらも、このページを根っことした活動だけは続けて、かれこれ……11年。ふりかえるだに、むきばんだ応援団の20年には頭が下がります。おんな組もがんばろう!

同時に受賞したいくつかの団体のなかに、過去の継続ではなくて、未来への継続を評価された受賞もありましたね。

沖縄県読谷村の「くるちの杜100年プロジェクトin読谷」。始まってまだ6年だけれど、未来の100年を展望しての運動。
クルチは沖縄の民族楽器「三線」の棹になる良材で、昔は必ずのようにこの老木から三線を作った。ところが今、クルチが無い。太平洋戦争の沖縄戦で、その後の米軍基地を巡る開発で、クルチの大木はどんどん姿を消した。
非常に硬い材質のクルチは、育ちが遅い。100年以上たたないと、よい棹材にはならない。クルチの棹の三線は、今やほんの少ししかない。
そこでクルチを復活させるべく、6年前から読谷で植樹運動が始まったわけ。グループ代表者の受賞挨拶のこの部分には、心が震えましたよ。

「今、植えても100年以上たたないと、クルチの三線は作れません。ぼくらは見られないでしょう。でも、今植えたクルチが三線になるとしたら、それは、今後、100年間は沖縄に戦争がない、ということです」

自分はいない未来のためになにかする。
その志、ひさしぶりで思い出しましたよ。
さて次の10年を未来に向けて、生きてゆきましょう!