第220回 真の文明は人を殺さず

佐古和枝(在日山陰人)

あ〜、いたたたたぁ・・・常識がない、金力権力に弱い、学問的な動機ではない説を主張する・・・そんなガクシャは、たぶんどんな分野でもいるでしょう。とくに、研究に多額の費用がかかるとか社会的に注目されている分野に跋扈する。うちのギョーカイも、その一つかなぁ。
アインシュタインは言いました。「科学はすばらしいものだ。もし生活の糧をそこから得る必要がないのなら」嗚呼・・・

千夏さんやサコは、ユ−メーな文化人や学者の実態を知っているから、「ま〜たぁ〜、いい加減なことを言って・・・」と笑ったり怒ったりできますが、その分野にとくに詳しいわけでもない人達なら、「ああ、そうなんだ」と鵜呑みに信じてしまったり、頭が混乱したりしますよね。罪つくりなことです。

ま、邪馬台国がどこにあろうと、生命を危険にさらすわけでも地球が滅びるわけでもないけれど、原発や遺伝子組み換えのように、神の領域に足を踏み込むような研究分野で、しかも国策に影響を及ぼす顔ぶれとして、そういう人達がいるのはオソロシイ。
オリンピック誘致のために、「汚染水はまったく問題ない。福島はコントロール下にある」と首相が断言し、拍手喝采を浴びた直後に、「福島はコントロール下にない」と東電が発表し、いまなおダダ漏れの実態が次々に明らかになっている。東電は、カネがかかりすぎるから、汚染水漏れを防ぐ措置をしなかったと説明。ひとの命よりカネを選んだ。明らかな人災。
アインシュタインは言いました。「人間の邪悪な心を変えるより、プルトニウムの性質を変える方が簡単だ」嗚呼・・・

世界中がフクシマに注目しています。茶番劇のようなこの事態を、外国の人達はどう見ているのでしょう。被災地復興が遅々として進んでいない今、オリンピックどころじゃないだろ!って思ってしまいます。

枇榔な喩えで恐縮ですが、捨て場のないプルトニウムを生み出す原発は、「トイレのないマンション」だと誰かが書いていました。今回の汚染水の垂れ流しは、急造の簡易トイレが粗悪品だった。トイレのないマンションなんぞ、造るな〜!買うな〜!

いまから100年ほど前、足尾銅山鉱毒問題の解決にむけて奔走した田中正造は言いました。
「真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」
そして、アインシュタインは言いました。「この世は危険なところだ。それは、悪いことをする人がいるためではなく、それを見ながら、何もしない人がいるためだ」

しっかりしよう、私たち。。。

田中正造の本