第164回 ■ガッカイの持病■

佐古和枝(在日山陰人)

いや〜、そうきましたか(^_^;) まぁ、どんな分野にしろガクシャという人種は、外気を遮断した温室のなかで、自分の好きなガクモン三昧。で、脳ミソの一部分だけが特殊に育成されるもんだから、脳ミソのその他の部分が未成熟だったり異変を生じたりする危険性は大きいでしょうな。

それにしても、国策として推進されてきた超エリート・超ド金持ちの原子力周辺と、地域発展の邪魔物扱いされてきた社会的弱者・超ド金欠のコーコガクが似てるとは、意外なご指摘でした。
そもそも遺跡なんて、保存したところで、維持管理にお金がかかるだけで儲からない。遺跡を潰して工場でも誘致した方が、よほど地域のためデアル!と思っている人が、官にも財にも多いのですから、遺跡を残せ!守れ!と騒ぐコーコ学者やコーコ学界は、むしろ憎き敵。だから、官・財・学の癒着なんて、あり得ませんです(^_^;)
もっとも近年、開発事業にともなう発掘費用を安く済まそうと、民間の発掘会社がかなり浸透してきていますから、これから先はわかりませんけどね。

ガクシャが棲息するガッカイという温室は、外気を遮断してて通気性が悪いもんで、独特の病原菌がはびこるんですな。たとえば・・・
■ジコチュー菌〜自分の考えは絶対に正しいとか自分は賢いと思ってしまう。
■カタガキ菌〜学問の中身より肩書や経歴でエライかどうかを判断してしまう。
■オタク菌〜自分が関心のあるテーマ以外のことを考える脳ミソが溶融してしまう。
■ナカヨシ菌〜仲間の学問的・社会的・道徳的な間違いは黙殺・隠ぺいしてしまう。
■ナイショ菌〜重要な情報・資料は他人に見られないように隠さなきゃと思ってしまう。
■ヨコドリ菌〜仲間が飲み屋で語ったアイデアを、つい自分の論文で書いてしまう。
■サクリャク菌〜自分より優秀そうな人がいると、つい足をひっぱったり妨害してしまう。
などなど。こんな菌に感染しないためには、やはり定期的に温室から外に出て、外気を吸い、市民と接したり、世の中のお役に立つようなことをすることです。

「ガッカイのていたらく」といわれると、考古学でいえば、どうしようもなく旧石器発掘ねつ造事件ですね。2回や3回ならまだしも、25年間40回以上も騙されている(=_=) 情けないやら恥ずかしいやら。この珍奇な事件が起きた発掘現場は、上記にあげた複数の菌に汚染されていたことがわかります。二度と感染しないよう、徹底的な除菌対策をしたそうですが、まだまだ充分ではなさそうです。

そして、千夏さんが行きついたという「権威主義」。考古学なら、やはり邪馬台国論争でしょう。ってところで、そろそろ分量オーバーだし、危ない話に足をつっこむ前に千夏さんにバトンタッチします(^_^;)


青森県 土偶の町JR木造駅