あんなこんなそんなおんな・・・・・昔昔のその昔 第56回

■「神は細部に宿る」のだ■

佐古和枝(在日山陰人)

あはっ!たしかに気になる。ミソサザイという鳥のことを調べてみたら、日本でいちばん小さな鳥だと書いてありました。当然、スズメより小さい。スズメにしろミソサザイにしろ、聖君とされる仁徳さんに、どうしてそんなちっこい鳥の名前がついたんでしょうね?? もしかして仁徳さんは、とても小柄な人だったのかなぁ。面白いなぁと思うのは、両方とも「大」の字をつけていること。小さな鳥が、なんだか無理して虚勢はってるみたいだもん。ミソサザイは、体に似合わず大きな声をだすらしい。「サザキかぁ。スズメの方がまだマシだよなぁ。字面だけでもスズメにしとこ。不敬罪って騒がれるのも面倒だし・・・」って、安万呂さんは気を使ったのかな。うむむ。
「神は細部に宿る」って、千夏さんが教えてくれましたよね。ケンキューシャ達があまり問題にしないような、こんなささやかなところにこだわって考えてみると、仁徳さんや安万呂さん、モドキ土器を作った人にも、なんだか親近感が湧いてきます。土器や石器の形がどーだ、こーだってことも大切ではあるけど、そればっかりじゃ、ジグゾーパズルやってるのと変わらない。やっぱりそこに生きていた人間に少しでも近づきたいもん。
だから、「もうちっとマシなこと」ってぇのは他の人にお任せして、われらはわれらの「気になる!」にこだわり続けていきましょうぜ、姐御!
ということで、千夏さんにバトンタッチして、今年のサコの出番はひとまずこれで終わりです。来年が、今年より少しでも良い年になりますように。みなさん、よいお年をお迎えください。そして来年も、よろしくお願いします。