あんなこんなそんなおんな・・・・・昔昔のその昔 第51回

■ミニスカと宇宙■

中山千夏(在日伊豆半島人)

当組員に、松崎菊也というコント作家(自称は戯作者)がいる。
この菊ちゃんと、こないだ、盛り上がった。
付き合ってだいぶたつけど、初めてわかった。
二人はトレッカーだったのだ!

DVDやグッズ、わざわざ買うほどじゃないけど、くれるなら喜んでもらう、私はその程度のトレッカー。

アメリカ製テレビドラマ「スタートレック」。第1シーズンはうんと若いころ、リアルタイムで見た。
といっても、現地タイムではなくて、日本時間だけどね。「宇宙大作戦」というタイトルだった。
第2シーズン以降は、再放送をケーブルテレビで見た。映画化もされたな、何本か。見ていないけど。

初回から最新作まで、シーズンによって人物や設定は変わるけれども、世界像は一貫している。つまり、架空ながら連続したひとつの宇宙開拓史だ。
おもしろいのは、シリーズごとに、時のアメリカ合州国が映し出されていること。マッチョな時代、平和と人権の時代、好戦的な時代、アメリカ万歳の時代、というふうにね。
そもそも「開拓史」というところが、もうUSAじゃん。

女の扱いがこれまたおもしろい。最古のシリーズ、超マッチョな白人カーク船長ひきいる宇宙船の乗組員のユニフォーム、女は超ミニ胸アキ、バニーガールといい勝負!
んでもって、宇宙船から降りる時、男の乗組員が先に降りて手を差し出してくれるまで、待ってたりする!
まさにリブ以前だ〜。
もちろん、そういうことには再放送で気がついた。まさか将来、黒人の司令官に続いて、女性艦長を主役にする時代がくる、などとは、あのころ、想像もしなかったなあ。
乗組員のユニフォームも、どんどんジェンダーフリーになったしね。

でも、順調ってわけじゃない。なにしろ、USAを写す鏡だから。
主役の船長がマッチョに先祖返りして、女の主役は宇宙人、(つまり地球人の主役は男だけってことよ、わかる?)、という最新シーズンを見ていると、USAの女たちも、今、たいへんらしいな、と思うよ、つくづく。